用 語 | 意 味 |
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アミン | 石炭ガス中の硫黄化合物を吸収して石炭ガスから取り除く役割をしているガス精製用の薬液のこと。 |
亜瀝(れき)青炭 | 日本における石炭火力発電用の燃料として利用はあまり進んでいないものの、瀝青炭に比べ価格的に有利で埋蔵量も豊富なことからIGCCでの利用が検討されている。石炭中の炭素の含有量や発熱量も瀝青炭より低い。 |
硫黄回収設備 | オフガス燃焼炉にて硫黄分を硫黄酸化物にした後、石灰石スラリーを用いて硫黄酸化物を吸収し、石膏として回収する設備。 |
硫黄化合物 | 石炭中の硫黄が燃焼することにより生成する硫化水素(H2S)や硫化カルボニル(COS)等の硫黄を含む化合物のこと。 |
ガス化炉 | 微粉炭をガス化するための反応炉 |
ガスタービン燃料切替 | プラント起動時、ガス化炉で石炭ガスが発生するまでは灯油を燃料としてガスタービンを運転する必要がある。石炭ガス発生後にガスタービンの燃料を灯油から石炭ガス(停止時は石炭ガスから灯油)へ切替を行うこと。 |
(チャー回収装置) サイクロン |
遠心力を利用し、石炭ガス中の粗粒チャーを回収する設備。 |
所内動力 | ポンプやファン等のプラント設備を動かすために必要な動力のこと。 |
スラグ | 石炭中の灰分が、高温のガス化炉で溶け、ガス化炉下部の水中に流れ落ちて急冷されることでガラス状に固まり、粒状で排出されるもの。 |
石炭ガス化反応 | 石炭を熱し揮発分ガスと固体分のチャーに分解した後、チャーが二酸化炭素(CO2)や水(H2O)等と反応し、一酸化炭素(CO)や水素(H2)等のガスに変換される一連の反応のこと。 |
送電端効率 | プラントに供給した石炭のエネルギーのうち、どれだけ電力に変わるかを示す指標を効率というが、プラントで発電した電力からプラントを運転するために必要な電力を差し引いた送電端電力の効率を示すもの。 |
脱硝装置 | ガスタービン排ガス中の窒素酸化物を取り除くため、アンモニアや触媒を用いて窒素酸化物を窒素(N2)と水(H2O)に分解する装置。 |
窒素化合物 | 石炭や燃焼用空気に含まれる窒素分が燃焼することにより生成するアンモニア(NH3)等の窒素を含む化合物のこと。 |
チャー | ガス化炉中において、石炭から揮発分や水分を除いて得られる未反応固形物で主に灰分と固定炭素から成るもの。 |
デュアルモード | ガスタービンの燃料として通常は石炭ガスを使用するが、プラント起動・停止の際は灯油を使用するといった2種類の燃料が使用できること。 |
ハロゲン | フッ素(F)や塩素(Cl)等の元素を指し、このプラントではフッ化水素(HF)や塩化水素(HCI)等の形で石炭ガス中に存在するもの。 |
フライアッシュ | 従来の微粉炭火力のボイラで燃焼により発生するもので石炭中の灰分が粉状となったもの。 |
(チャー回収装置) ポーラスフィルタ |
サイクロンの後流側にあり、フィルタを用いて石炭ガス中の微細チャーを回収する設備。 |
瀝(れき)青炭 | 日本における石炭火力発電用の燃料としてよく用いられるもの。石炭中の炭素の含有量が無煙炭に次いで高く、発熱量は亜瀝青炭より高い。 |
ASU | 空気分離設備(Air Separation Unit )のことで、IGCCでは微粉炭を安全に搬送する等の目的で窒素を使用するため、大気中の空気から窒素(N2)や酸素(O2)を分離する設備。 |
LHV | 低位発熱量(Lower Heating Value)のことで、燃料が燃焼したときに発生するエネルギーを表示する際に、燃料中の水分および燃焼によって生成された水蒸気の蒸発潜熱(凝縮熱)を除いたもの。 水蒸気の蒸発潜熱(凝縮熱)を含むのが高位発熱量(HHV:Higher Heating Value)という。 |
SGC熱交換器 | シンガスクーラーと呼ばれ、ガス化炉で発生した石炭ガスの熱を利用して、蒸気タービンを駆動するための蒸気を発生させる設備。 |