IGCCの開発は、経済産業省の支援を得つつ、電力会社9社※、電源開発(株)および(財)電力中央研究所の計11法人が共同で推進しています。
1986(S61)年度~1996(H8)年度は、石炭ガス化複合発電技術研究組合(IGC組合)が主体となり、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託を受け、福島県勿来において石炭処理量200t/日(2.5万kW相当)のパイロットプラント試験を行い、大きな成果を得ました。
1997(H9)年度~1998(H10)年度のFSや要素研究、また1999(H11)年度~2001(H13)年度までの事前検証試験や設計研究を経て、2001(H13)年度に空気吹きIGCCの開発を目的に、9電力会社と電源開発(株)の出資のもと、(株)クリーンコールパワー研究所が設立されました。プロジェクト費用は国(経済産業省資源エネルギー庁)からの補助金(2009年度まで)と、電力会社9社、電源開発(株)および(財)電力中央研究所の11法人で分担しています。
実証機プロジェクトのスケジュールは、2001(H13)年度~2004(H16)年度までの3年間で、実証機の詳細設計と環境影響評価を実施し、2004(H16)年度~2007(H19)年度の間に実証機を建設しました。その後、ガス化炉に点火した2007(H19)年9月~2010(H22)年度末にかけて、約4年間にわたる実証試験を実施し、IGCCの信頼性や運用性、耐久性、経済性などの検証を進め、いずれも当初の目標・指標は概ね達成することができました。
また今後は、2011(H23)年度から2012(H24)年度末までの2年間、新たな課題への対応とIGCC技術の成熟化に向けて、主として信頼性、経済性、炭種適合性に関する検証試験をさらに進め、円滑な商用化へつなげていく計画です。
※北海道電力(株)、東北電力(株)、東京電力(株)、中部電力(株)、北陸電力(株)、関西電力(株)、中国電力(株)、四国電力(株)、九州電力(株)